ゴードン・エドワーズ 〜フュージョンをグルーヴさせる男〜
第3回ベーシスト偉人伝
ソウル・ファンク・フュージョンにまで通用するシンプルかつド派手な音粒
私の主戦場は主にソウル、ファンクなのでフュージョンというジャンルにはあまり知識がありませんでした。そんな私のソウルとフュージョンの架け橋になってるくれたのが
ゴードン・エドワーズ
何か派手なスキルや目立つ存在ではなかったため、あまりベースに対して知識がなかった頃は彼を見過ごしていました。数年が経ち、もう一度聞いてみると
「どんだけベース目立ってんねん!!!」
と思いました。はい、今までは自分の認識が甘かっただけです。。
そんなゴードンのプレイに今日は触れたいと思います。
プロフィール
1945年12月26日 ニューヨーク、ブルックリン生まれ。
ヴァイオリン、フルートを経て高校時代にベースに転向。10代の頃からセッションベーシストとして活躍。
65年に、かの有名な職人集団ユニット「スタッフの前身」にあたる「エンサイクロペディア・オブ・ソウル」を結成。
私の大好きなソウルギタリスト、コーネル・デュプリーもこの時期から正式に参加する。
ゴードンはスタッフでの活躍が有名だが、ソウルブラザーNo,1ことジェームス・ブラウンや、ニューソウルのダニー・ハサウェイや、ソウルサックスプレイヤーのキング・カーティスのドラマーとして有名なバーナード・パーティや、ビートルズのジョン・レノンとの共演も果たしている。
ゴードンの最大のキャリアであるスタッフの超豪華メンバーの紹介
コーネル・デュプリー(g)
エリック・ゲイル(g)
リチャード・ティー(k)
スティーブ・ガット(d)
クリス・パーカー(d)
中でもコーネル・デュプリーのギターはメロディアスで繊細で、少し哀愁を感じさせる音色で私は大好きです。私はギタリストはあまり好きな人はいないのですが、彼は別格です。
テクニック&スタイル
レイドバックした強力なグルーヴを生み出す、シンプルで無駄のないプレイ
ベースのテクニカルな教則本などには彼のプレイはピックアップされておりません。なぜなら、テクニックと呼ぶのはおかしいかもしれませんが、彼のテクニックは誰にも真似できません。テクニックというよりは彼の場合、特徴的なのは独自のタイム感です。アース、ウィンド&ファイアーのベーシストのヴァーダイン・ホワイトやハービー・ハンコックのバックバンドのヘッドハンターズのベーシスト、ポール・ジャクソンと同じで、我々には理解しがたい独特のタイム感を持っており、そこからグルーヴが生まれてくるのだと思います。グルーヴは意図的に出すのは非常に困難で、生まれ持ったリズム感が土台になります。
ベーシストがコピーすべき名曲
スタッフの代表曲。どこまでも続くゴードンのグルーブの中でコーネルのギターが冴え渡る
原曲はモータウンが生んだ天才スティービー・ワンダー 。和名は「涙を届けて」
ここでもゴードンのパワー溢れるベースプレイが存分に楽しめます。ギターのキレがハンない!!
原曲はアース・ウィンド&ファイアー
この曲はコーネルの独壇場です!!コーネルのギターが優しく繊細に空間を満たしてくれます。幸せになれる一曲。好きな人と二人でゆっくり聴いていたいなぁ。
まとめ
タブ譜上やテクニック的にはゴードンの演奏は超ウルトラ難しいこともありません。ですが、一生かかっても同じ音色、タイミングは出せないです。それだけゴードンの身体に染み付いてるリズム感、グルーヴは巨大なものだということです。
そんな彼のグルーヴに少しでも近づけるよう私も、精進して参ります。
ありがとうございました。
ライブのアルバムです↓ これだけ自由に楽器を扱えたら幸せだろうなぁ。。